トラブルシューティング(設計者向け)

コンテキサーで開発した業務アプリの問題解決

コンテキサーは、様々な業務に合わせて柔軟に業務アプリを作ることができるツールです。
コンテキサーでは、設計者が必要な定義や設定を、ctpファイルに加えることで業務アプリを構築していきます。

このような特性上、業務アプリの設計や作りによっては、意図したとおりにコンテキサーが動作しないことがあります。

業務アプリに起因するトラブルの特定については弊社サポートでは承ることができません。
業務アプリが意図したとおりに動作しない場合は、設計者ご自身でできる限り原因を特定し、問題を解決して頂きますようお願い致します。

トラブルの原因

コンテキサーでのトラブルには、次のような種類があります。

  • PCやデータベース、ネットワーク、ライセンスといった利用環境によるトラブル
    (設定ミスやソフトウェア不足、物理的な問題、外部要因による問題)
  • 業務アプリの定義・設定の誤り
    (意図と異なった設定・失念による設定ミス)
  • コンテキサーの不具合
    (バージョンアップによるもの・未知のもの)

トラブルを解決するには、状況の切り分ける必要があります。

トラブルシューティングの手順

コンテキサーの業務アプリで不具合と思われる現象が発生した場合には、次の手順で対処してください。

  1. 現象やエラーを再現する
  2. 関連する定義や設定を確認する
  3. 関係しないシート・パネル・その他定義を一時的に無効化・削除する
  4. 簡単な再現ctpファイルを作成する
  5. サポートへの問い合わせる

1.現象やエラーを再現する

業務アプリのトラブルを解決するには、まず現象を再現できることが重要です。

A. 担当者(顧客)の環境で問題が発生している場合には、同じ現象を設計者の環境でも再現できないでしょうか。

B. 担当者の環境でのみ再現できる現象の場合は、
「担当者の環境と開発者の環境とで異なる点」を検討して、
できるだけ条件が同じようになるように、状況を整理してください。

例えば次の点です。

  • コンテキサーのバージョン
  • CSVファイルやクラウドデータベースのデータ
  • 起動するサイトID
  • MySQLなどのODBCの設定

C. 以前のバージョンや開発当時は正常に動作していた場合には、
その当時のコンテキサーのバージョンで開き、正常に動作することを確認してください。

D. 現象に再現性がない(同じ操作でも発生する時と発生しない時がある)場合は、
その現象が発生した際に、直前までの操作を書き留めてください。

「処理結果」バーには、業務アプリでの動作がログとして記録されています。
「処理結果」のログや、エラーメッセージも参考のため正確に記録してください。

E. 特定の複数の操作が連続した時にだけ、現象が発生することがあります。
現象が発生した直前の操作を思い出してください。

F. 特定の行や項目の値に限って、現象が発生することがあります。
可能な場合は、担当者の環境と同じデータを利用して、再現できないかご確認ください。

2.関連する定義や設定を確認する

原因が再現できた場合は、そのパネルやシート、コマンドに関連する定義を確認してください。
用途が不明な設定や定義がある場合には、マニュアルも参照の上、一つ一つ適切な設定となっているか確認してください。

A. 現象が発生するのは「どの画面」・「何をした時」か、詳しく特定できないでしょうか。
例えば具体的には、次の通りです。

  • どのパネル、どの項目か
  • 入力フォームまたは表領域のどちらか

その画面で、さらに

  • ボタン(コマンド)をクリックした時か
  • 転記・限定・入力補助が実行された時か
  • 行の追加・修正・削除のいずれかをした時か(該当する主キーの値や入力値も含む)
  • どのようなマウス・キーボードを操作した時か

などの点を特定してください。

B. 「処理結果」バーの記録からエラーメッセージや意図しない挙動が実行されていないか確認してください。

C. ctpファイルの修正によって問題が発生した場合には、
問題が発生する前の古い日付のctpファイルを開いて、正常に動作することを確認してください。
正常に動作する場合は、修正した箇所を確認してください。

3.関係しないシート・パネル・その他定義を一時的に無効化・削除する

A. 定義や設定の内容を一通り確認して、誤りが見つからなかった場合には、
該当するパネルに設定された限定や、コマンドアクション(転記やフィルタ)を一時的に削除(無効化)してみてください。
現象とは直接関係の無い限定や転記が、間接的な原因となっている可能性があります。

  • 削除する際はctpファイルをバックアップしてください
  • コマンドではアクション一覧の「実行」欄のチェックを外すことでアクションを一時的に無効にできます
  • 転記や限定では「一時的に無効にする」チェックを入れることで、その動作を無効にできます
  • 問題が起こるコマンドの所々に「確認」アクションを入れて、いつ意図しない動作が発生するか、特定できます

B. データの読み書きに関する現象の場合には、入出力先(ファイルパスやテーブル名)を変更することで原因が判明することもあります。

4.簡単な再現ctpファイルを作成する

コンテキサーの機能が意図したとおりに動いていないと思われる場合には、
新規にctpファイルを作成して、同一の機能を利用したパネルや転記、コマンド定義を作成して、
同じ現象が再現できるかどうか確認してください。

もし簡単な再現ctpファイルでも現象が再現できる場合には、コンテキサーの不具合である可能性があります。

一方、簡単なctpファイルでは、現象が発生しない場合には、開発された業務アプリの特定の定義・設定・操作が原因です。
2.または3.を再度ご確認ください。

また、すでに開発された業務アプリから、現象に関係が無いシートやパネル、コマンドをすべて削除する方法でも、
特定の機能が正しく動作しているかどうかを確認できます。

5.サポートへの問い合わせ

1.~4.までを確認しても、問題や原因が見つからなかった場合には、コンテキサーサポートや、サポート掲示板にて、お問い合わせください。

この際に次の情報の提供をお願い致します。

  • コンテキサーのバージョン
  • 発生する現象 (一言で書かず、具体的な情報も含め、詳しく書いてください)
  • エラーメッセージ(表示される場合)
    (意訳せず、すべてのメッセージを正確に教えてください。スクリーンショットでも構いません。
    処理結果は右クリックで全文コピーできます)
  • 現象が発生する操作(再現方法)
  • 現象の発生頻度
  • 現象が発生するサイトID、(クラウドデータベースの場合)データセット名(エンティティ名)

特にコンテキサーの不具合が疑われる場合には、弊社環境でも現象が再現できる必要があります。
また、状況の確認や原因の絞り込みに重要となりますので、明らかだと思われる事項につきましても、詳しくご報告、お願い致します。
その際に、コンテキサー画面全体のスクリーンショットや、再現できる簡単なctpファイルを頂けますと、原因の特定が早くできる可能性があります。

お手数をお掛け致しますが、ご協力をお願い致します。

2024年9月3日 更新

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